卵が写るまで

日曜日は朝からスッキリと晴れ渡った東京。
フィールドに向かう途中、多摩川の橋の上で信号待ちをしている最中、
連結したアキアカネのペアが強風にあおられながらも飛翔する姿がいくつも見られ、アカネシーズンの最盛期を知らせてくれていた。
向かったのは通いつめの場所。この天気ならナツアカネとカトリヤンマの活動に期待ができると思い、
ナツアカネの活動時刻に合わせてポイントに入った。

ナツアカネ ♂

D700+Cosina Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2
前回撮影したのと同じワレモコウに再び縄張り占有をみせるオス。
この個体、近寄る僕の事が気になるようで、何度もこちらに複眼を向け、にらんでいるかのようで、今回はその一瞬を撮らえたものを掲載した。
静止しているトンボでも全く動かないといったことはなく、近寄ってくるものに対して複眼を向けたり、
時には複眼をクルクルと回しながら前脚でクリーニングを見せたりもする。
静止しているトンボでもそうした動きのある瞬間を狙って撮るのもまた楽しい。

ナツアカネ （連結飛翔）

D700+Cosina Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21 ZF.2
フォーカスリングは最短距離にセットして休耕田に這いつくばりながら打空産卵をおこなうペアにそっと忍び寄る。
カメラの水平を保ちつつオスメスの複眼から服先部にピントがあった瞬間に一コマづつ繰り返しシャッターを切る。
ランダムに産み落とす卵までもを写しこもうと時間を忘れてトライを続けるも、
残念ながら卵が写ったカットはひとつもなかった。

ナツアカネ ♂（飛翔）

D800E+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED

卵が写るまでその挑戦は尽きること無く続く。

撮影日：９月２８日

撮影地：東京都多摩丘陵